クリニックブログ

2023.02.13更新

こんにちは。理学療法士の加藤です。
皆さん、普段座る姿勢は意識していますか?


コロナ禍でリモートワークになりあまり動かずにパソコンにむかうことが多くなったり、外出頻度が減り座ってパソコンやタブレットを見る時間が増えたりしている方も多いのではないでしょうか?
デスクワークのお仕事の方はほとんど1日座りっぱなしとも聞いています。
その座っている時間のほとんどが、身体に負担のかかる姿勢でいれば、毎日の積み重ねで次第に不調が出てくるのもおかしくはありません。
普段の姿勢を気にせず座っている方が多いのではないでしょうか?
また、自分ではそんなに姿勢が悪くないと思っていても、実はかなり悪い姿勢になっていることが多いと思っております。

 

人の頭の重量は、体重の10%ほどあると言われており、体重50kgの人であれば約5kgのおもさがあります。
その頭を頚椎(首の骨)を含む背骨と首から肩にかけての筋肉が主に支えております。
頭が前方に15°傾くと2倍、30°傾くと3倍、45°では4倍もの負荷がかかると言われております。
5kgの重さの4倍ともなると20kgです。

スマホを長い間いじっていて、首を回したくなる感覚になる人も多いのではないでしょうか?
それは上記のような理由で、首への負担がかかっていることが原因かもしれません。

 

身体が猫背になり、頭が前方へ出てしまう姿勢は、頭部前方位・フォワードヘッドポスチャー(FHP)と言われております。
このような悪い姿勢は、首や肩のコリ、頭痛などを引き起こしやすくなります。猫背の姿勢は腰痛や肩の痛みも引き起こしやすいと言われております。

悪い姿勢の習慣化は、自分の関節がどのような状態になっているかを感じとる関節位置覚というところのエラーを引き起こします

自分ではそれほど頭が前に出ていないと感じていても、実は頭が前に位置しているというような感覚のズレを生じてしまいます。
普段座っている姿勢を横から見てみてください。(鏡で見るかスマホでとってみると良くわかります)

FHP
このような姿勢になっていると、頭部前方位(FHP)であり首や肩への負担がかかりやすくなっております。
まずは普段の座っている自分の姿勢を認識し、正しい姿勢へと修正することが大切です。

 

 

首や肩に負担のかかりづらい姿勢は、

良姿勢

肩のラインに耳が来ていると頭が前に出ていない姿勢になります。
このような姿勢となるためにも、まずは土台となる骨盤をしっかり起こしましょう。
ソファーなど、座っている椅子の高さが低かったり、床であぐらをかいて座っていたりすると股関節が深く曲がることで、骨格の構造上、骨盤を後ろへ倒してしまい、結果的に猫背の姿勢になり頭が前に出てしまいます。
股関節が90°くらいになるような椅子に座りしっかり足底が床に接していると理想的です。
パソコンやタブレットを見る際には、最低40cmは距離を確保し、目線は平行かやや下にすることで、顔が前に出ることを防止します。
肩があがり肩周りの筋の緊張が生じないように、腕はキーボードや床面と平行になる位置が理想的です。
机の上に腕を乗せるか、椅子にアームレストがあれば利用できると良いと思います。

このような姿勢を自分の目で見て認識し、視覚的なフィードバックを利用することで、関節位置覚のエラーを修正していくことも大切です。
初めは長時間この姿勢をとると疲れを感じる方もいるかと思います。
まずは短い時間からでもよいので、良い姿勢と力を抜いた楽な姿勢を交互にとってみてください。
徐々に時間を伸ばしていくことで持久性向上につながり、良い姿勢がとりやすくなってくるかと思います。
普段の姿勢を少し気をつけることで、首、肩にかかる負担を減らすことが出来ます。
ちょっとした意識の違いだけでも毎日の積み重ねで、身体への負担を減らせるようになると思いますので、是非みなさん心がけて実践してみてください。

投稿者: 高見澤整形外科クリニック

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